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JR浜松駅北口シェルター

2003
静岡県浜松市
設計 : GK設計、トーニチコンサルタント
 アンアーキクリエイティブ
    山田構造設計事務所
施工 須山建設
鉄骨製作 テック大洋工業

改修前の状況

できる限り既存の構造を残したまま、駅ビルの北側にあるために
暗くなりがちな、地下の広場が明るくなるよう、既存シェルターを
改修するというプロジェクト。


調査の結果、既存の基礎や柱は全て、大梁も一部で
補強が必要なものの、そのまま利用できることが分かった。
 
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  架構計画

地下の広場を明るいものとするため、屋根仕上げはガラス
とすることになった。そのガラスの空間を、構造がじゃまする
ことのないように、水平ブレースのない架構とした。

水平ブレースなしでも屋根の面内剛性を確保できるように、
フィーレンディールフレーム(部材同士を溶接で剛接合した、
はしご状のフレーム)を用いている。
部材の構成

部材の構成は、左図において上から、
・つなぎ材(H型鋼)
・フィ−レンディールフレーム(角形鋼管)
・束材(鋼管)とテンション材(丸鋼)
・トラス材(鋼管)
・既存フレーム(H形鋼梁、角形鋼管柱)


フィ−レンディールフレームは、工場で溶接して製作する。
運搬可能なように、1ユニット幅は、2m幅としている。
  
    製品検査

製品の製作精度や、溶接部の確認だけでなく、
今回は、建方手順の確認のため、仮組みを行った。


現場地組ヤードで、テンション材等、この状態まで組み立てた後、
吊り上げて、既存フレームに取り付ける。
    建 方

トラス材は、既存フレームと新規の屋根フレームを結ぶ部材
であるが、仕上げ重量増加による既存大梁のたわみを低減する
目的と、横座屈止めの役割もはたしている。
    テンション材は、屋根フレーム部材を小さくするために
用いているが、浜松ということで、楽器の弦をイメージ
させるものとして採用している。


テンション材は逆ネジがきってあり、テンション材自体を
回転させることで長さを調整している。
   
 
 
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改修後の状況

黒く塗装してある梁と柱は、既存のフレームを再利用
したもの。


中央部以外のガラスは、ラミメタル(パンチングメタルを
はさみ込んだ合わせガラス)
を使用




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